睡眠の質をあげる入浴方法
就寝の90~120分前に、38~40℃のお湯に10~20分浸かること。
入浴によって得られる以下の効果によって睡眠をサポートしてくれる。
体温調節効果
私たちの体は、深部体温が下がることで自然な眠気を感じるようにできています。日中は活動のために体温が高く保たれ、夜になると体温が下がり始め、眠りにつく準備をします。
入浴には主に2つの効果によって睡眠をサポートします。
体温調節効果: 入浴によって一時的に深部体温が上昇します。その後、お風呂から上がると、体は熱を放出しようとして血管が拡張し、深部体温が効率的に下がっていきます。この体温の下降が入眠をスムーズにし、深い睡眠(ノンレム睡眠)を促すと考えられています。
根拠: 人間の睡眠と体温調節は密接に関連しており、特に就寝前の深部体温の低下が入眠潜時(寝付くまでの時間)の短縮に関与することが多くの研究で示されています (例: Kräuchi K., et al. Sleep Medicine Reviews, 2007)。また、入浴がこの体温変化を効果的に引き起こすことを示したメタアナリシスもあります (例: Haghayegh S., et al. Sleep Medicine Reviews, 2019)。
リラックス効果: ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経が優位になり、心身がリラックス状態になります。ストレスや緊張が和らぐことも、スムーズな入眠につながる重要な要素です。
根拠: 温熱効果による血管拡張や浮力による筋肉の弛緩がリラックスを促進します。副交感神経が優位になることで、心拍数が落ち着き、血圧が下がるなど、体が休息モードに入りやすくなります(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」など、一般的な生理学的作用として解説されています)。